Real World Recommender - 現実世界の推薦システムにおける、精度と速度以外の話

2009/11/15の レコメンデーションアルゴリズム勉強会@チームラボ における発表です。 (解説エントリ)

プレゼン開始

レコメンデーションエンジンのアルゴリズムとパフォーマンスについて

d:id:gnarl (team-lab)

自己紹介

自己紹介

アジェンダ(1)

この辺の話は皆さんのほうが専門家ですね……

省略します

アジェンダ(2)

この辺の話を長々とすると会場の研究者にしらけた顔をされる……

省略します

というか

聞き飽きたよね

違う話をしましょう

Real World Recommdnder

- 現実世界の推薦システムにおける、精度と速度以外の話

d:id:gnarl (team-lab)

精度評価の典型的な例

穴埋め問題で精度を測る

U1 U2 U3 U4 ...
I1 1 1 2
I2 3 5 3
I3 5 2 3
:

仮定: 精度が高いほうがよい推薦である

ユーザの行動を正確に予測して、最も評価が高いであろうアイテムを提示すればよい ……本当に?

精度の高いレコメンデーションの例

http://twitter.com/k_akihara/statuses/4622186700

精度の高いレコメンデーションの例

「ドラゴンボール40巻」に対する推薦

ユーザ満足度は精度によって決まらない

精度は

よい推薦結果であることを示す指標

ではない

「この数値が高ければよい推薦である」という指標は存在しない

推薦システムのよさは(まだ)数値で測れない

というか、「よい」推薦システムがどういうものかすら明らかではない!

推薦という言葉は大雑把すぎる

「推薦」が解決することを期待されているユーザニーズ

どれも出力は違う いったいどの結果を出せばいいのか?

推薦システム、もうひとりの登場人物

推薦システムはシステムとユーザだけで完結していない。 唯一絶対の正解が存在しない以上、「どのような結果を出すか」を決定する人間が必要 →サイトオーナー

説明能力重要

調整能力重要

結果が悪いときどうすればいいのか

チューニングして目標とする結果にいかに近づけるかが重要。

Controlled World Recommender

おわりに

情報推薦は

レーティングマトリクスの穴埋め

ではない

レコメンド: すごく困難なタスク

推薦の世界に足を踏み入れてしまった以上、覚悟を決めてがんばってください!!!

参考資料

推薦システムをパーソナルビューで見直す http://svslab.jp/0x0a/20090215.html#p01

レコメンドの「リアル」と「ウェブ」 http://d.hatena.ne.jp/an_dan_go/20090205/1233861028

Bookmark of the senseless / sr http://b.hatena.ne.jp/todesking/sr

"Accurate is not always good: How Accuracy Metrics have hurt Recommender Systems"